【中村 仁樹さん】『Shakuhachi sound -JIN-』で ”日本の表現” の美しさを体現!『桜men』リーダーとしても活躍(後編)

伝統楽器

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今回は、以前ご紹介して反響が大きかった尺八演奏家・イケメン和楽器演奏集団『桜men』リーダー中村 仁樹さんの活動をさらに深掘りする企画!

前編では、尺八演奏家としてのこれまでの軌跡、“日本の表現” の美しさに深く敬意を示し、守りながらも発展させていこうとする表現者としての仁樹さんの魅力に触れました。

後編では、仁樹さんが触れた「音楽」と「人」とが融合した先に生まれる可能性、そして先日リリースされた『Shakuhachi sound -JIN-』プロジェクトや『桜men』リーダー・ディレクターとしての活動、今後の展開について、Vitamin Day編集長YUIとの対談形式でお届けします。

中村 仁樹さんの紹介記事はこちら

中村 仁樹さんの対談記事(前編)はこちら

“音楽のオールラウンダー” であり、『桜men』のリーダー

ー(YUI)『桜men』の和気あいあいとした雰囲気はSNSからも伝わってきます。「今日は◯◯担当の◯◯です!」と日替わりで投稿されていたり、仲良く集合写真を撮影されていたり。
集まると皆わちゃわちゃしていますね(笑)あと「会わなきゃだめだな」とすごく思います。ミュージシャンなので、現場で音を鳴らして音同士で会話することが大事なんです。言葉がないところで、一番通じ合っていると思いますよ。

ー(YUI)それまで当たり前だった音で会話することの重要性を再認識されたのですね。仁樹さんは、『桜men』のディレクションもされているのだとか。
作詞作曲、アレンジ、音源の書き出し、ライブ構成などなど、プレイングマネージャーのような立ち位置ですね。
ソロアルバムをはじめ、自分で何枚もCDを制作しているので、やり方は概ねわかっているんですよね。自宅スタジオの機材はNHKさんと比べても遜色ないものだったりするので、うちでレコーディング、ミックスが完結することもあります。

ー(YUI)仁樹さんの守備範囲が本当に広いですね……! 何でもできてしまうからこそ何でも引き受けてしまって、大変になることはないですか?
やっちゃいがちですね(笑)そうなると危険すぎるので、自分を追い込みすぎないように調整しています。
ただ機材やユニットの特性上、自分じゃないとできない部分も多く。「太鼓の音を太くして、ギターの帯域を削ることで三味線を際立たせ、その分箏の中低域を出して」といった音の調整や、締め切りまでに何回の敲きをもらったら完成する予想など、大量の経験がないと難しい部分もあるんですよね。

ー(YUI)他の楽器と掛け合わせる演奏は、また話が違うのでしょうね。
普段から自分のことや周りのことをある程度、俯瞰して見る癖があるので、いろんなことの調合に関しては自信があります。演者やいろんな人の声や想いを汲み取りつつ、音楽的にベストな答えをいつも探していますね。

ー(YUI)仁樹さんのお話を聴いて、あらためて『桜men』の音楽を聴きたくなりました。ぜひライブにも足を運びたいです。
ぜひぜひ!メンバーのスペシャルな力を結集して作ったライブパフォーマンス、いつか体感していただきたいです。

音楽と人の心が融合して生まれるもの

ー(YUI)仁樹さんは尺八を練習し続けてきて、ある一定のレベルに達した感覚はありますか?
僕だけじゃないと思うんですが、自分的なある程度の理想のレベルには皆、到達すると思うんです。
すごい練習して場数も踏んでるけど、去年の自分とあまり変わらなくなってきたな?とか。
「自分のことは自分では3分の1しか見えない」とよく聞くんですが、残りの3分の2は周りの人が導いてくれたり、教えてくれるものなのかなと思いました。それまでは、自分を自分が自分で満たすために、音に向き合ってきた気がします。ある時期から聴いてくれる方々を満たすような演奏を求め始めました。現状を飛び越えていくには、人が求めてくれるものに向き合うことも必要なのかなと感じました。

ー(YUI)もちろん楽曲の良し悪しなどはあると思うのですが、一定のレベルからさらに突き抜けるために、別のベクトルから考えていらっしゃることがあるのでしょうか?
演奏が煮詰まった時期、とにかくがむしゃらに演奏していたんですが、あるコンサート中、ずっと泣いている方がいらして。話を聴いてみると、その方は娘さんを何年か前に交通事故で亡くされていたんです。「どうして私はあの時『車に気をつけてね』と言えなかったんだろう」とすごく後悔されていました。
涙がとまらない中、僕の『rain tree 慈雨(レインツリー)』を聴いているうちに「娘が『お母さんもう良いよ、ありがとう』と言ってくれている感じがした」とおっしゃっていて、その方と再会した時「今はもう悪夢は見ない。毎日が楽しい」と幸せそうに話してくれました。

「……こんなことがあるんだ……!」と激しく衝撃を受けました。※その曲は、大江健三郎さんの「雨の木を聴く女たち」に感銘を受けて作った、綺麗な光景がしとしと広がっていて、聖歌がふっと聴こえてくるという雰囲気の曲です。自分の想いどうこうは関係なく、聴き手が自由に自分の想いをのせられるように、肩の力を抜くことも音楽には大事なんだと思いました。

『rain tree 慈雨』

『Shakuhachi sound -JIN-』

“澄んだ光の粒が 湧き上がり うねり   響き 五感を解き放つ”

音楽の感動、計り知れない喜びを求め
志を同じくする仲間と共に新しい価値の創出を志す。
日本人ならではの繊細さ、奥ゆかしさ、情熱を発揮すべく
「Shakuhachi sound -JIN-」プロジェクトが生まれた。

空に響き、海を奏で、大地に轟く、いにしえの楽器に想いをのせて。

(引用:『Shakuhachi sound -JIN-』

ー(YUI)今回のプロジェクト『Shakuhachi sound -JIN-』は五感で感じる古の楽器への想いを込めた作品になってるのですね。
「音楽としての絶景」を追求しました。

ー(YUI)映像と音とのマッチが本当に素晴らしいですよね。
全世界中、厳しい自然の中で暮らしている人々は生活の中で「祈り」をすごく大事にしています。
僕も以前『祈り』というアルバムを出したんですが、日本と海外の感性が音楽上で通じ合う共通点を見つけたり、文明が発達してなかった頃の人間のピュアな感動、壮大な大自然を曲をイメージして、ずっと曲を書いてきました。

※賛美歌の『Amazing Grace』や日本の民謡『ソーラン節』は同じ音階、5音音階でできています。海外の方が「日本の民謡を聴いて、すごく懐かしい子供時代にもどったような気持ちになって感動した」と言ってくださったこともありましたよ。

ー(YUI)『Scarborough Fair(スカボローフェア)』をカバーしようと思ったのは?
誰しも聴いたことがある曲で、誰が残そうとわけでもなく歌い継がれてきことって、とてつもなくすごいことなのかもしれないと思ったんです。「もし誰もカバーしなくなったらいつか消えていくかもしれない。ずっと伝えられてきた素敵な曲なのにもったいない」と。

『Scarborough Fair(スカボローフェア)』

ー(YUI)かたちを変えて伝統を継承することに対して、いろいろな意見があるとは思いますが、新しい世界の扉を開けるか開けないか、初めのきっかけが全てで、きっかけづくりの重要性は大きいと思うんです。
音楽業界全体を盛り上げていくためには、才能ある人間がどんどん入ってきたり、あらゆる角度から盛り上がるであろう方法を試してみる必要性があると僕は思うんです。

また、敷居が低く入りやすい形を用意しておくこと、「聴きたい」と思った時にすぐに聴ける環境も大事だし、今行っている色々な自分のプロジェクトは、世界の隅々にまでその可能性を届ける大事な挑戦だなと強く感じています。

ー(YUI)『Shakuhachi sound -JIN-』を皮切りに来年はさらに作品づくりに力を入れていかれるのでしょうか。音と自然が織りなす壮大な世界観に、心を奪われました。
ありがとうございます。きっと大手レーベルではできない作品になっていくと思います。どうしても多くのスタッフさんが関わる作品だと、天候に左右されてしまう、そして厳しい自然の中でのロケ撮影はリスクが高く難しいんですよね。
特に森の中は夏でも寒いくらいの天候なのですが、朝が早すぎて瞼が閉じそうになりながら撮影をして、その後は編集地獄が待っていて、こだわればこだわるほど自らを削りに削るという感じです(笑)

ー(YUI)すごいですね、全部のこだわりが詰まった作品なのだと感じました。
O型の極みみたいな性格なんですけど、作品づくりに関して、徹底的に突き詰めるA型の極みみたいな性格なんです。(笑)※母がA型、父がO型のA型

ー(YUI)自然の中での撮影というのはご自身が考えられたアイデアだったのですか?
映像に関しては、浅井 寛司君という同い年のカメラマンに任せています。彼に「白樺の森っていう最高のロケーションがあってね、そこで仁樹君が『Scarborough Fair』を演奏したら絶対ハマる。うん、やりましょう!」と言われて、翌週行きました(笑)彼には前から写真を撮ってもらっているんですが、僕にハマるものを熟知しているんですよね。
これから凍った湖、吹雪の雪原、波が押し寄せる岸壁での撮影も控えていたり……

『The Princess Mononoke(もののけ姫)』

ー(YUI)えっ、これから大自然に繰り出す可能性があるのですね。水の動きと音楽がマッチすればきっと最高の作品になると思いますが、どうかご無事で……!
氷点下や波浪警報が出るタイミングで撮影に行きます(笑) 「映える」のひとことなんですよね。リアルに凍えて手が一か月痺れますけど。「これはね、今まで誰もやったことがないし、見たことがないことだから、間違いなくいいんだよ」と言われるんですが、「うん、そうだね。きっと誰もやろうと思わなかったから見たことないんだろうね、間違いなく」という会話を毎回しています(笑)

ー(YUI)知らない世界や見たことのない景色はたくさんあると思いますし、仁樹さんの美しさへの探求心もあるかと思います。来年はいろいろな場所に行けると良いですね。
本当にそうですね、最近になってやっとソロの活動や『桜men』でLIVEをする機会をいただいたり、少しずつではすが音楽が復活する兆しが見えてきています。そして今はたくさん仕込んでいる音源や映像のリリースに全力を尽くします。そして、この騒動が終わった後のバブリーなお祭り騒ぎを楽しみにしながら、新しい和楽器の世界をもっともっと切り拓いていきたいと思います!ぜひ皆さん、応援よろしくお願いします。

『太陽の子 -Child of the Sun-』

信念があるからこそ寛容で、想いがあるからこそ紡がれる音楽は美しいのだと、仁樹さんのお話を聴いて思いました。

音楽のオールラウンダーが仕掛ける「音と絶景」のプロジェクト、そして『桜men』メンバーと掛け合わさることで生まれる無限の可能性は、ますます目が離せません。日本の音楽業界において第一線で活躍される仁樹さんの挑戦をこれからもどうか応援させてください!素敵なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

インタビュー・文・撮影 YUI

中村 仁樹さんの記事はこちら
紹介記事:https://vitamin-day.com/477/
対談記事:
(前編)https://vitamin-day.com/1551/
(後編)https://vitamin-day.com/1562/

中村 仁樹さんのSNSはコチラ
Instagram https://www.instagram.com/masakingngn/
Twitter https://twitter.com/masaking1983
ブログ https://ameblo.jp/masaki-nakamura-shaku8/
YouTube https://www.youtube.com/watch?v=Ei74IvJCc1I
Shakuhachi sound -JIN- https://www.youtube.com/channel/UChJu-ls6Pr3reVhcbBFPcww

『桜men』のSNSはコチラ
Instagram https://www.instagram.com/sakuramen_official/?hl=ja
Twitter https://twitter.com/sakuramen_
YouTube https://www.youtube.com/channel/UCGeGoGQ_nNGD7zV-y9lwchw

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