• HOME
  • 記事
  • 文化人
  • 【河野 涼さん】『JapanMade』が生まれた背景にあるやさしい感性とは?人生も仕事もすべては ”自己表現”(前編)

【河野 涼さん】『JapanMade』が生まれた背景にあるやさしい感性とは?人生も仕事もすべては ”自己表現”(前編)

文化人

ビタミンは、生きるために必要な栄養素。『Vitamin Day』では、毎日を頑張る素敵な女性にとって「心のビタミン」になるような、前向きでパワー溢れる男性を紹介しています!

今回は、“日本のモノづくりを持続可能にする” をミッションとして掲げる『JapanMade』編集長、creative prodution『hyogen』を創設し、アートディレクターやカメラマンとして幅広く活動する河野 涼さん。仕事は “自己表現” だと語る河野さんの仕事観、人生観を聴かせていただきました。

前編・後編の豪華2本立てです!

そして今回の撮影は、『JapanMade』動画撮影・編集などを手がけられているNAOZUMIさんに担当していただきました。(ありがとうございます!)写真もあわせてお楽しみください。

河野 涼さん紹介記事はこちら

しとしと雨の中、河野さんお気に入りの北参道にあるカフェ『CIBI』にて。

その名も、『全て許容チャンネル』

ー(YUI)河野さんは、Facebookでのライブ配信や音声配信もされていますよね。
そうですね。最近はなかなか配信できてないんですけど『stand.fm』で音声配信しています。これまで80回くらいアップしてるので、ぜひ暇な時にでも(笑)

ー(YUI)『stand.fm』のチャンネルのお名前は?
『全て許容チャンネル』って言います。最近は、ハッピー河野なので……。

“「あらゆる価値観を許容します、でもモラルは大事やで。」をコンセプトに様々なお悩みや疑問についてお答えしていきます。フリーでカメラマン兼アートディレクターをしていますリョウです。お仕事の話や、プライベートなことはもちろん、いろんな話題に対して自分なりの解釈を展開してます。人はみんな違うから、許容しようよ、でもモラルは大事、そういう話です(笑)”
(引用:『全て許容チャンネル』)

ー(YUI)ハッピー河野……(きゅん)そのあたりもいろいろ聴かせてください〜。

全て許容チャンネル』はこちら

“モノづくりの背景” を伝えるメディア『JapanMade』

ー(YUI)河野さんのSNSを見ると、いろいろなところに飛び回っている印象です。
そうですね。11~12月は京都、大阪、広島、山口、福岡、岡山などに行ってました。撮影の予定もありますし、旅行もありますよ。どこに行っても写真は撮りますけどね。

河野さんにUSJのお土産をいただきました。もったいなくて食べられません……(美味しかったです)

ー(YUI)撮影の時は、お声がけや依頼があって行かれるのですか?
職人さんたちの撮影は、自分たちから行くことが多くて、その場合はお金をいただかないこともあります。企業案件系の撮影は、仕事として行ってます。

ー(YUI)職人さんたちは、WebやSNSであまり情報共有していない印象ですが、どうやってリサーチをしたりアポイントをとったりしているのですか?
Webサイトを持っている職人さんは、数は少ないですがいるんです。活動を始めた当初は、浅草のお店を一軒一軒まわってましたね。「こういうコンセプトのメディアを立ち上げたので、取材させてくれませんか?」という感じで声をかけていきました。

ー(YUI)一軒一軒扉を叩いて……そんな経験があったんですね。今はかなりお忙しいようですが、普段のスケジュールってどのような感じですか?
スケジュールは、日によって本当にバラバラです。出張などがない日は、朝9時、10時に家に集まって、作業したりミーティングしたりして、昼飯食べに行って、また作業して……という感じですかね。

ー(YUI)最近のお仕事はどのようなものが多いですか?
『JapanMade』に載せているものを作品と呼ぶのであればそうなんですけど、最近は作品づくりみたいなことはあまりしていないですね。アパレルや飲食店の撮影の仕事が多いですが、本当に多岐にわたります。仕事は、人との繋がりやご縁から生まれることがほとんどです。

ー(YUI)河野さんが独立された当初、それまでの仕事とどのような変化がありましたか?
“この時期から、個人で全く別の仕事を始めた” というような境目はあまりないんです。映像が最初は多かったですが、写真の仕事は2019年の『MAZDA』さんが初めてでしたね。

ー(YUI)映像制作は独学ですか?
はい、独学です。2016年に当時所属していた会社の新規事業として『JapanMade』を立ち上げたのですが、外注する費用もなく、自分で撮るしかないということで始めたのがきっかけです。もともと興味はありました。

ー(YUI)最初から河野さんが中心となって事業をスタートさせたのですか?
そうですね。僕がやりたいと言って始めて「僕が事業責任者じゃなかったら、会社を辞めます」と言って事業責任者にしてもらいました(笑)立ち上げ当時は先輩と2人でやってたんですけど、先輩が退職された後、1年半くらいは1人でやって、インターンの子がちらほらいるという感じでした。

ー(YUI)最初に手を挙げたときにイメージされていた事業のコンセプトや内容と、実際にやってみて変わったことなどはありますか?
実は、最初は何をやりたいかというのがあまり明確になかったんですよ。ただ、“自分で何か事を起こしたい” という気持ちはあったんです。最初に自分の “好きなこと” や “好きな状態” って何だろうって考えた時、“物事の背景を知ることが好きだな” と思ったんです。

ー(YUI)“物事の背景” とは?
背景を知ったうえで、食べるご飯とか、行く場所とか、使うものとかって、何も知らない状態よりも価値が高いなと思ったんです。

“物事の背景” への知的好奇心みたいなものはあったし、自分が経験しながら人に伝えることができて、なおかつビジネスになる。まぁビジネス面はあまり考えてなかったですけど。そういうことができたら良いなと思って、”物事の背景を伝えるメディア” というコンセプトだけは決まっていました。

ー(YUI)“モノづくりの背景を伝えるメディア”『JapanMade』の輪郭ができてきましたね。
最初、会社には「東京の裏側を伝えるメディア」を提案したんですよ。東京って、いろいろな文化やストリートカルチャーがありますよね。たくさんの職人さんもいるし、西の方や奥多摩の方にいったら林業をやってる人もいるし、都心には海外の人もすごく多い。

でも、クラブカルチャーをどういう人がどういう想いでやっているかなんて知らない。東京の敷地の4割は森林だということも知らないし、林業のベンチャーをやっている人が檜原村という東京の西の方の村にいるということも、僕たちは全然知らない。

ー(YUI)“近くにある、日常にある” と “知っている” って意外と別ですよね。
背景を伝えることによって、東京にいる人も、東京に来る人も、東京を出る人も “東京って良いな” と思える状態になるんじゃないかなと、そんな風に思ったんです。新宿や渋谷に人が集結していますが、もっといろいろな魅力を伝えられたら、人が分散して、もう少し住みやすい街になるんじゃないかとも思ってました。

でも “東京だけだと事業化やマネタイズがしづらい、会社の事業としてやるのは難しい” と言われたんです。“背景を伝える” というキーワードから、どのようなことができるのか社長やメンバーと一緒に議論しました。

メディアを通して実現する “やさしい世界”

ー(YUI)当時どういった想いでプロジェクトを進めていったのですか?
会社の方針や社長の想いとして “正直者が馬鹿を見る世界をなくしたい” というのがあったんですね。

具体的にどういうことをしていたかと言うと、例えば、Webメディア。会社で、記事の “読了率” を測る計測ツールを販売してたんです。メディアについて「PV数じゃなくて “質” で見ましょう。そうすれば、こだわりをもって最後まで読まれるような記事を作っている会社やメディアが、記事広告を受注できますよね」というような話をしていました。

ー“頑張っている人が、報われる” 世界づくりですね。
そんな想いから浮かんできたのが、“職人さん” だったんです。職人さんって、本当は良いものを長く作り続けているし、素敵な文化なのに、大量生産、大量消費に埋もれてしまって、なかなか陽の目を浴びずにいなくなってしまったり、継げなかったりするんですよね。

そういった現状に光をあてていくのが良いんじゃないか、なおかつインバウンド需要があるんじゃないかという話になったんです。

ー(YUI)“背景を伝える” と “職人さん” がリンクしたのですね。
もともと僕も小さい頃に、甚平をパジャマにしたり、和柄のシャツを私服で着ていたりしていて、日本で生まれたことや日本人であることを誇りに思っている節があったんです。

“背景を知ること、伝えること” や “努力している人や良いものを作っている人が報われること” そんな想いとミックスして重なったのが、日本の “伝統工芸” や “モノづくり” なんじゃないかなって。もちろん僕の意思もあるし、当時の会社の想いも入ってますね。

そうしてできあがったのが『JapanMade』です。実際、職人さんに会うにつれて、“この文化を残したい”、“たくさんの人に知ってほしい” という想いが大きくなっていったという感じです。

日本のモノづくりを持続可能にする『Japan Made』
公式Instagramはこちら

もういちど、誰かと一緒に

ー(YUI)NAOZUMIさんと一緒にお仕事することになったのは、どういったきっかけで?
共同創業をはじめ、いろいろな経験を経て、ハッピーな精神状態になりつつあった頃、世の中がコロナで一変しました。緊急事態宣言が明けた5月中旬頃、制作ディレクション系の仕事や新規の相談をたくさんいただいて、すごく忙しくなったんです。1人でやれる量ではなくなってきて、アシスタント的な人が欲しいなと思ったんです。

スポットでアシスタントを募集する案件があって、直純に仕事を振った時、結構早くて、自分が良いなと思える仕事ぶりだったんです。……って、なんだか偉そうですね……(笑)直純が撮影の同行に来ていた時「そういえば今アシスタント募集してるんだよね」という話をしたら、「そのことについてツイートしてたの、気になってたんですよ」と言ってくれて、彼の状況をいろいろ聞いたら、「カメラもできるし一緒に仕事できるかもね」という流れになりました。

実際うまく回っていて、仕事も業績も上がって良い感じになってきてます。

ー(YUI)今はNAOZUMIさんと二人三脚という感じですか?

(NAOZUMIさん)いや、及ばないですよ。足にもなれてないです、小指くらい?

(河野さん)いや、爪くらい……?(笑)

(NAOZUMIさん)あ、爪くらいっすね(笑)いや、でもそうなんですよ(笑)

毎日一緒にいます。ただ、僕の “アシスタント” として見られてしまうから、“彼” として見られないじゃないですか。チームとしてやっていきたいし、そう見てもらいたいし、今はそれを変えようとしてるんです。そのためにcreative production『hyogen』を作った節もあります。

ー(YUI)事務所での作業や『スナックじゃぱんめいど』などNAOZUMIさんも一緒にされているのですか?
はい、それこそ昨夜は『スナックじゃぱんめいど』でした。『スナックニューショーイン』というマスターが日替わりのスナックでオープンしています。

(期間限定開催の『スナックじゃぱんめいど』は2020年12月29日(火)に終了しました)

(河野さん)昨日も結構大変だったね。

(NAOZUMIさん)大変でしたね。謎の疲れが来ました。

他にもJapanMadeを一緒にやっている人がいて、今回スナックを提案してくれたのがマイケルさんです。僕が『OPT』の子会社で営業をやってた時の上長が彼で、彼が辞めて数年後に僕も辞めて、数年後に会社の事業を買い取って、また一緒にやるっていう。表現としてはチープになりますけど、結構エモいんですよ。

9月1日がまた、特別な日になる」というタイトルで、noteを出したんです。写真の真ん中のプロレスラーみたいな人がマイケルさんです(笑)あだ名がマイケルなだけで日本人なんですけどね。

ー(YUI)スナックでは、『New NIPPON Store』のように河野さんがセレクトされた作品に触れることができるのでしょうか?
そうですね、スナックのような場づくりをすることで興味のなかった人にも触れてもらう機会が増えると思うんです。取り組み自体にすごく意味があることなので、場所や仕組みを考えていきたいですね。

ドリンクを提供する器の説明マニュアルなどもあるんですが、忙しくなってくるとなかなか丁寧に説明できないので、そのあたりはもどかしい気持ちがありました。

『New NIPPON Store』取材記事はこちら

ー(YUI)やってみないとわからないことってたくさんありますね。そういう場が持てるって本当に魅力的だと思います。
そうですね、職人さんにとっても良いPRの機会になっていると思うんです。職人さんが作品を無償で提供してくださったり、僕らのロゴが入った手ぬぐいをプレゼントしてくださったり、作品の扱いには本当に注意しないといけないんですけど、すごくありがたいことですね。

あと、やっぱり需要があるんだなとも実感しました。感動してくれるということは、欲しい人にまだまだ届けられてないということだと思ってます。

ー(YUI)スナックに限らず、今後もそういう場づくりをしたいという気持ちはありますか?
もともと “場づくりがしたい” という僕らではないんですけど、そういう機会や接点を持ち続けたほうが良いという話はしてますね。僕らのコンセプトに会う場所で、無理のないペースで定期的にやれると良いなと思ってます。

前編では、“背景を知ること、伝えること” そして “努力している人や良いものを作っている人が報われること” そんな想いの結晶となって生まれた『JapanMade』について聴かせていただきました。

後編では、そもそも『JapanMade』編集長になる前に河野さんが辿ってきた軌跡とは? 河野さんの人となりに触れていきます。素敵なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

インタビュー・文 YUI
撮影 NAOZUMIさん

河野 涼さんの記事はこちら
【河野 涼さん】『JapanMade』編集長!カメラマン兼アートディレクターとして自らの感性を表現する起業家
【河野 涼さん】セレクトショップ『New NIPPON Store』に込めた表現者としての想い

河野 涼さんのSNSはこちら
Instagram https://www.instagram.com/ryokawanophoto/
Twitter https://twitter.com/ryoxxx71
note https://note.com/alluptoyou

『JapanMade』のSNSはこちら
Instagram https://www.instagram.com/japan___made/
Twitter https://twitter.com/japan___made
           https://twitter.com/JapanMade_jp(日本語)
Official site https://www.japanmade.co/

VitaminDay編集部

889,866 views

推し活は "心のビタミン" 。『推し』として夢に向かって頑張る男性や、その男性を応援する素敵な女性の推し活ライフに役立つ情報を発信しています。

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。